NVDA 2011.1.1j コマンドキー クイックリファレンス

更新日:2011年4月14日

下記のコマンドの多くがNVDAキーを使います。NVDAキーとは標準の設定ではInsertキーです(キーボードのDeleteキー、Homeキー、Endキー、PageUpキー、PageDownキーなどの近くにあります)。 NVDAを設定してCapsLockキーをNVDAキーとして使うこともできます(日本語版Windowsでは動作しません)。その代わりとして、日本語版Windowsでは設定によって無変換キーをNVDAキーとして利用できます。

NVDAを使い始める

共通コマンド

  • Ctrl: 読み上げの停止
  • Shift: 読み上げの一時停止または再開
  • NVDA+n: GUIの表示=このキーの組み合わせを押すと NVDA設定にアクセスできるようNVDAメニューがアクティブになります。
  • NVDA+s: 読み上げモード=読み上げモードをトーク、ビープ、offの間で切り替えます。
  • NVDA+1: 入力ヘルプ=このコマンドは入力ヘルプモードを有効にします。入力ヘルプを有効にすると、任意のキーとNVDAキーの組み合わせを押すと、それがコマンドである場合、コマンド名とコマンドが何を実行するかを通知します。入力ヘルプを無効にするには、もう一度 NVDA+1 を押します。(ラップトップのFnキーは通知されません)
  • NVDA+q: NVDAの終了=NVDAを終了するか尋ねます。yesで終了します。noでは終了しません。
  • NVDA+f2: 次に押されるキーのパススルー=このキーを押し、そしてNVDAキーとキーボードの他の任意のキーを押すと、それがNVDAコマンドであった場合にはそれを無視して、直接オペレーティングシステムに渡します。
  • NVDA+Shift+s: アプリケーションスリープモードの切り替え=スリープモードは現在のアプリケーションについてすべてのNVDAコマンドと音声・点字出力を停止します。アプリケーションが独自の音声出力や画面読み上げ機能を持っている場合に役立ちます。もう一度押すとこのモードを終了します。

システム情報の通知

  • NVDA+f12: 現在日時の読み上げ=現在の時刻を案内します。2度続けて押すと現在の日付を案内します。
  • NVDA+Shift+b: バッテリー状況読み上げ=現在のバッテリーレベルと AC電源が挿入されているか否かを読み上げます。
  • NVDA+c: クリップボードのテキストを通知=Windowsクリップボード上のテキストを通知します。

NVDAによるナビゲーション

システムフォーカスによるナビゲーション

  • NVDA+Tab: 現在フォーカスの通知=現在フォーカスしているオブジェクトを通知します。2度続けて押すとスペル読みします。
  • NVDA+t: タイトル=現在表示中のアプリケーションのタイトルを通知します。2度続けて押すとアプリケーションタイトルをスペル読みし、3度続けて押すとアプリケーションタイトルをクリップボードにコピーします。
  • NVDA+b: 現在前面に表示中のオブジェクト名を通知=現在アクティブなアプリケーションの内容を通知します。最初に案内されたとき聞き逃したダイアログボックスの情報を読み上げるのに役立ちます。
  • NVDA+End: ステータスバーの通知=みつかった場合、現在のアプリケーションのステータスバーを読み上げます。さらにナビゲーターオブジェクトも移動します。

システムキャレットによるナビゲーション

  • NVDA+下矢印: 全ての読み上げ=編集領域および文書における、現在位置からから全てを読み上げます。
  • NVDA+上矢印: 現在行の通知=編集領域およびドキュメント内の現在行を通知します。2度続けて押すとスペル読みします。
  • Shift+NVDA+上矢印: 現在の選択項目の通知=編集領域およびドキュメント内で現在選択中の項目を通知します。選択項目がない場合は、そのように通知します。
  • NVDA+f: 書式情報の通知=ドキュメント内の現在位置の書式情報を読み上げます。

テーブルの中では以下のコマンドも利用できます:

  • Ctrl+Alt+左矢印: 前の列に移動=システムキャレットを前の列に移動(同じ行の中で)
  • Ctrl+Alt+右矢印: 次の列に移動=システムキャレットを次の列に移動(同じ行の中で)
  • Ctrl+Alt+上矢印: 前の行に移動=システムキャレットを前の行に移動(同じ列の中で)
  • Ctrl+Alt+下矢印: 次の行に移動=システムキャレットを次の行に移動(同じ列の中で)

オブジェクトのナビゲーション

  • NVDA+テンキー5(ラップトップ NVDA+Ctrl+i): 現在のナビゲーターオブジェクト=現在のナビゲーターオブジェクトを通知します。もしも2度続けて押されたらスペル読みを行い、3度続けて押されたらその名前をクリップボードにコピーします。
  • NVDA+テンキー8(ラップトップ NVDA+Shift+i): 親をナビゲーターオブジェクトに設定する=現在のナビゲーターオブジェクトの親(つまりそれを含むオブジェクト)をナビゲーターオブジェクトに設定します。
  • NVDA+テンキー4(ラップトップ NVDA+Ctrl+j): 前をナビゲーターオブジェクトに設定する=現在のナビゲーターオブジェクトの前のオブジェクト(つまり同じレベルにあり、その前にあるオブジェクト)をナビゲーターオブジェクトに設定します。
  • NVDA+テンキー6(ラップトップ NVDA+Ctrl+l): 次をナビゲーターオブジェクトに設定する=現在のナビゲーターオブジェクトの次のオブジェクト(つまり同じレベルにあり、その次にあるオブジェクト)をナビゲーターオブジェクトに設定します。
  • NVDA+テンキー2(ラップトップ NVDA+Shift+カンマ): 最初の子をナビゲーターオブジェクトに設定する=現在のナビゲーターオブジェクトの最初の子(つまりその中にある最初のオブジェクト)をナビゲーターオブジェクトに設定します。
  • NVDA+テンキーマイナス(ラップトップ NVDA+バックスペース): ナビゲーターオブジェクトのフォーカスをあてる=現在のオブジェクトにナビゲーターオブジェクトのフォーカスをあてます。システムキャレットが表示されていればそこにレビューカーソルを移動します。
  • NVDA+テンキーEnter(ラップトップ NVDA+Enter): ナビゲーターオブジェクトのデフォルトアクション実行=現在のナビゲーターオブジェクトのデフォルトアクションを実行します。(例:ボタンを押す。リスト項目をアクティブにするなど。)
  • NVDA+Shift+テンキーマイナス(ラップトップ NVDA+Shift+バックスペース): ナビゲーターオブジェクトをフォーカスに移動=キーボードのフォーカスをナビゲーターオブジェクトに設定します。2度続けて押すとシステムキャレットをレビューカーソル位置に移動します。
  • NVDA+テンキーDelete(ラップトップ NVDA+Delete): ナビゲーターオブジェクトの現在のサイズと位置=現在のナビゲーターオブジェクトのサイズと位置を通知します。

オブジェクトに含まれる文字を読み上げる

  • Shift+テンキー7(ラップトップ NVDA+7): レビューカーソルを最初の行に移動=レビューカーソルを最初の行に移動します。
  • テンキー7(ラップトップ NVDA+u): レビューカーソルを前の行に移動=レビューカーソルを前の行に移動します。
  • テンキー8(ラップトップ NVDA+i): レビューカーソルの行を読み上げ=レビューカーソルの行を読み上げます。2度続けて押すとスペル読みします。3度続けて押すと文字の詳細読みをします。
  • テンキー9(ラップトップ NVDA+o): レビューカーソルを次の行に移動=レビューカーソルを次の行に移動します。
  • Shift+テンキー9(ラップトップ NVDA+9): レビューカーソルを最後の行に移動=レビューカーソルを最後の行に移動します。
  • テンキー4(ラップトップ NVDA+j): レビューカーソルを前の単語に移動=レビューカーソルを前の単語に移動します。
  • テンキー5(ラップトップ NVDA+k): レビューカーソルの単語を読み上げ=レビューカーソル位置の単語を読み上げます。2度続けて押すとスペル読みします。3度続けて押すと文字の詳細読みをします。
  • テンキー6(ラップトップ NVDA+l): レビューカーソルを次の単語に移動=レビューカーソルを次の単語に移動します。
  • Shift+テンキー1(ラップトップ NVDA+Shift+u): レビューカーソルを行頭に移動=レビューカーソルを行頭に移動します。
  • テンキー1(ラップトップ NVDA+m): レビューカーソルを前の文字に移動=レビューカーソルを前の文字に移動します。
  • テンキー2(ラップトップ NVDA+カンマ): レビューカーソルの文字を読み上げ=レビューカーソル位置の文字を読み上げます。2度続けて押すと文字の詳細読みをします。3度続けて押すと文字コードを読み上げます。
  • テンキー3(ラップトップ NVDA+ピリオド): レビューカーソルの次の文字を読み上げ=レビューカーソルの次の文字を読み上げます。
  • Shift+テンキー3(ラップトップ NVDA+Shift+o): レビューカーソルを行末に移動=レビューカーソルを行末に移動します。
  • テンキープラス(ラップトップ NVDA+Shift+下矢印): レビューカーソルから全て読む=レビューカーソルを使ってその位置から現在レビューできるテキストの終端まで読みます。
  • NVDA+f9: コピーのためのレビューマークのスタート位置を設定=レビューカーソルの現在位置を、テキストコピーの始点としてマークします。
  • NVDA+f10: レビューテキストのコピー=前に設定したスタート位置から現在レビューカーソルがある位置を含むテキストをクリップボードにコピーします。

フラットレビュー

  • NVDA+テンキー7(ラップトップ NVDA+ページアップ): フラットレビューに切り替える=フラットレビューに切り替えます。現在のナビゲーションオブジェクトの位置で、画面(または文書)を文字レビューコマンドで読み上げます。
  • NVDA+テンキー1(ラップトップ NVDA+ページダウン):フラットレビューからオブジェクトに切り替える=フラットレビューからオブジェクトのナビゲーションに移ります。

マウスによるナビゲーション

  • テンキースラッシュ(ラップトップ NVDA+左矢印): 左マウスクリック=左マウスボタンを1度クリックします。2度続けて押すとダブルクリックします。
  • Shift+テンキースラッシュ(ラップトップ NVDA+Shift+左矢印): 左マウスボタンの切り替え=左マウスボタンのロックとロック解除を切り替えます。ドラッグをするにはロックをして、マウスを移動するか、マウス移動に相当する操作をしてください。
  • テンキーアスタリスク(ラップトップ NVDA+右矢印): 右マウスクリック=右マウスボタンをクリックします。
  • Shift+テンキーアスタリスク(ラップトップ NVDA+Shift+右矢印): 右マウスボタンの切り替え=右マウスボタンのロックとロック解除を切り替えます。
  • NVDA+テンキースラッシュ(ラップトップ NVDA+Shift+f9): マウスポインタを現在のナビゲーターオブジェクトに移動=マウスポインタを現在のナビゲーターオブジェクトに移動します。
  • NVDA+テンキーアスタリスク(ラップトップ NVDA+Shift+f10): 現在のナビゲーターオブジェクトをマウスポインタに移動=現在のナビゲーターオブジェクトをマウスポインタに移動します。

仮想バッファー

  • NVDA+space: 仮想バッファーのモードを切り替え=仮想バッファのフォーカスモードとブラウズモードを切り替えます。
  • Esc: フォーカスモードから抜ける=フォーカスモードが自動的に切り替わっていたならば、ブラウズモードに戻ります。
  • NVDA+f5: バッファーのリフレッシュ=現在の仮想バッファーを再読込します。
  • Ctrl+NVDA+f: ページ内検索=ダイアログが開くのでテキストを入力すると、現在の文書から文字を検索できます。
  • NVDA+f3: 次をページ内検索=検索したテキストが文書の中で次に出現する場所を探します。
  • NVDA+Shift+f3: 前をページ内検索=検索したテキストが文書の中で前に出現する場所を探します。

1文字ナビゲーション

仮想バッファにおいて 特定のタイプの次の要素にスキップするための クイックキー(戻るにはShiftキーを押しながらキーを押す)

  • h: 見出し
  • l: リスト
  • i: リスト項目
  • t: テーブル
  • k: リンク
  • f: フォームフィールド
  • u: 未読リンク
  • v: 既読リンク
  • e: 編集フィールド
  • b: ボタン
  • x: チェックボックス
  • c: コンボボックス
  • r: ラジオボタン
  • q: 引用
  • s: 区切り線
  • m: フレーム
  • g: 画像
  • d: ARIAランドマーク
  • n: 非リンクテキスト
  • o: 埋め込みオブジェクト
  • 1から6: 見出し1から6の特定レベルの見出し

要素リスト

  • NVDA+f7: 要素リスト=仮想バッファに含まれるリンク、見出し、ランドマークなどのリストを提示します。

埋め込みオブジェクト

  • NVDA+Ctrl+space:埋め込みオブジェクト内の仮想バッファーに移動=現在の埋め込みオブジェクトから、そのオブジェクトの中の仮想バッファーにフォーカスを移動します。

NVDAの設定を変更する

設定

  • Ctrl+NVDA+g: 一般設定ダイアログを開く=一般設定ダイアログを表示します。
  • Ctrl+NVDA+s: 出力先ダイアログを開く=出力先を選択するダイアログを表示します。
  • Ctrl+NVDA+v: 音声ダイアログを開く=音声設定ダイアログを開きます。
  • Ctrl+NVDA+k: キーボード設定ダイアログを開く=キーボード設定ダイアログを開きます。
  • Ctrl+NVDA+m: マウス設定ダイアログを開く=マウス設定ダイアログを開きます。
  • Ctrl+NVDA+o: オブジェクト表示設定ダイアログを開く=オブジェクト表示設定ダイアログを開きます。
  • Ctrl+NVDA+b: 仮想バッファーダイアログを開く=仮想バッファー設定ダイアログを開きます。
  • Ctrl+NVDA+d: 書式情報ダイアログを開く=書式情報設定ダイアログを開きます。

音声設定

  • NVDA+p: 記号の読み上げ切り替え=NVDAが読み上げる情報として句読点などの記号を読み上げるか読み上げないかを切り替えます。

音声設定リング

  • Ctrl+NVDA+右矢印: 次の設定=次の音声設定に進み、項目を案内します。
  • Ctrl+NVDA+左矢印: 前の設定=前の音声設定に戻り、項目を案内します。
  • Ctrl+NVDA+上矢印: 選択項目の増加=現在選択中の音声設定項目を増加させます。
  • Ctrl+NVDA+下矢印: 選択項目の減少=現在選択中の音声設定項目を減少させます。

点字設定

  • NVDA+Ctrl+t: 点字の拘束切り替え=点字ディスプレイがシステムフォーカスに追従するか、ナビゲーションオブジェクトとレビューカーソルに追従するかを選択できます。

キーボード設定 (NVDA+Ctrl+k)

  • NVDA+2: 入力文字の読み上げ切り替え=入力した文字を読み上げるか読み上げないかを切り替えます。
  • NVDA+3: 入力単語の読み上げ切り替え=入力した単語を読み上げるか読み上げないかを切り替えます。
  • NVDA+4: コマンドキーの読み上げ切り替え=入力した任意のキーを読み上げるか読み上げないかを切り替えます。

マウス設定 (NVDA+Ctrl+m)

  • NVDA+m(ラップトップ NVDA+Shift+m): マウス通過時の情報通知の切り替え=マウスポインタが動くとき、マウスポインタの現在のポジションにあるオブジェクトや単語を案内するか否かを切り替えます。

レビューカーソル設定

  • NVDA+7(ラップトップ NVDA+Ctrl+7): フォーカスに応じてナビゲーターオブジェクトを移動させるかの切り替え=フォーカスの変化に応じてナビゲーターオブジェクトを移動させる機能のオンオフを切り替えます。
  • NVDA+6: レビューカーソルがキャレットの動きをなぞるか切り替え=キャレットが動くときレビューカーソルが動きをなぞるか否か、を切り替えます。

オブジェクト表示設定 (NVDA+Ctrl+o)

  • NVDA+u(ラップトップ NVDA+Ctrl+f2): プログレスバー変化の通知方法切り替え=プログレスバー変化の状況をどのように通知するかを切り替えます。通知方法は、現在アクティブなウインドウ上のプログレスバーの変化をビープ音で通知する(デフォルト)、ウインドウがアクティブかどうかに関わらず、システム全体のバーの変化をビープ音で通知する、または10%ごとに音声で通知するの中から選択できます。
  • NVDA+5: 動的なコンテンツの変更の通知の切り替え=DOSウィンドウ上に書き込まれたような、コンテント変更を自動的に読み上げるか読み上げないか、を切り替えます。

仮想バッファー設定 (NVDA+Ctrl+b)

  • NVDA+v: 画面レイアウトの切り替え

設定の保存と再読込

  • Ctrl+NVDA+c: 設定の保存=設定情報を保存します。
  • Ctrl+NVDA+r: 保存された設定情報に戻す=設定をリセットします。

その他

  • Ctrl+NVDA+f1: アプリケーション名の読み上げ=現在アクティブなアプリケーションの名前を読み上げます。また、現在読み込まれているNVDAのモジュール名を読み上げます。
  • Ctrl+NVDA+z: Pythonコンソールを開く=Pythonコンソールを開きます。