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DICOMファイルをVBMEGに含まれるconvert_dicom_nifti.mを使って変換し、 出力されたLAS_*.(hdr/img)を使って下さい。 この画像ファイルはAnalyze形式の左手系(Radiorodical)データです。 脳モデル作成、センサ位置合わせ、SPMデータ解析、ヘッドモデル作成の 全ての過程で、このファイルを使って下さい。 VBMEGでは、これらの情報を個別にインポートして、構造画像上で、 「皮質」「センサ位置」「頭部層モデル」「fMRI活動データ」を統合しますが、 NIfTI形式のファイルの構造画像を使った場合、これらの各データがズレなく 統合されることが確認できていません #Analyze(LAS)形式の構造画像を使った場合は確認がとれています。
VBMEGに含まれるavw_view_ras.mなどで、構造画像ファイルを表示してみると、 同一スライス上に部分的に暗い・明るい、不均一な部分が存在する場合があります。 3TのMRIで撮った場合に、このようなデータになります。 SPMにはこの画像の明暗を補正する機能があります(SPM bias correction機能)。 VBMEGは、この機能を利用する関数を用意しています。 SPM2,5,8にパスを通し、vb_bias_correction_by_spm.mを実行し、補正対象の 画像ファイルを選択します。しばらくすると、m*.(hdr/img)が出力されます。 avw_view_ras.mなどで再確認すると、不均一な明暗が解消されていると思います。 このファイルを全てのモデル作成・位置合わせの過程で使うようにして下さい。 ただし、MATLAB R2011bから、MATLAB関数(fileparts)の仕様変更により、 SPMでエラーが起こります。MATLAB R2011aより前のバージョンを使用するようにして下さい。 それが無理なら、$SPM/spm_bias_apply.mを以下のように修正して下さい。 Before: [pth,nm,xt,vr] = fileparts(deblank(V.fname)); VO.fname = fullfile(pth,['m' nm xt vr]); After: I removed vr. [pth,nm,xt] = fileparts(deblank(V.fname)); VO.fname = fullfile(pth,['m' nm xt]);
1.事前情報として電流強度を強くしたい領域(ROI)の頂点インデックス集合をarea 情報として登録する。 2.1のarea_key で指定された領域の xxP に指定する値を入れる。 ※xxP はSPM解析した T値(最大値が1となるように正規化)を入れているので、 T値が大きいほど電流活動が大きくなりやすくなります。 例 area_key = 'M1'; % area_key name for ROI Area = get_area(areafile,area_key); % get number of vertex in whole brain and left brain [Ndipole, NdipoleLeft ] = load_cortex_info(brainfile); tmp = zeros(Ndipole,1); % activity variable in whole brain ix = Area.Iextract; % vertex index for ROI tmp(ix) = 1; fMRINew.xxP = tmp; fMRINew.key = 'M1'; % act_key name for new act pattern add_act(actfile,fMRINew);
下記のコードを参考にして、3層分のファイルを1ファイルに纏めて下さい。
head_files{1} = 'test_head1.head.mat'; head_files{2} = 'test_head2.head.mat'; head_files{3} = 'test_head3.head.mat'; head_file_root = 'test_headのあるディレクトリ'; joined_head_file = [head_file_root, '/' '3shell_model.head.mat']; head_join_files(head_files, head_file_root, joined_head_file);
Windowsでは使用可能なメモリ量が少ないので、leadfield計算にはLinuxを推奨します。
もし、3層モデルでしたら、Vertex数を1層あたり2000程度にして試してください。
脳電流源は大脳皮質上に配置されます。VBMEGの大脳皮質モデルは、BrainVoyager/FreeSurferで抽出された約10万点の皮質点を約2万点に削減して取り込みます。このため初期設定では、20000を超える電流が得られます。EEGの電流源推定では電流源推定時に頂点数を1/10に削減して推定するのが良いと思います。
bayes_parm.reduce = 0.1;
頭蓋・頭部モデルは、大脳皮質上に生じた電流源が頭の中の水のような伝導性物質を伝わって体積電流となり磁場・電場を発生させることをモデル化するためのものです。
3層モデルは頭皮、頭蓋、脳(脊髄液)という伝導率の異なる物質の境界面で、この頂点数と電流の数は関係ありません。
頭蓋モデルの頂点を大きくすると、頭蓋曲面をより小さな三角パッチに分けて近似することが出来るので、磁場・電場計算の近似精度を向上させますが、メモリ量と計算時間が大幅にかかるので、メモリやCPU性能との兼ね合いになります。
はい。LeadFieldの計算時には全脳の頂点に対するLeadFieldを計算します。
電流を推定する領域を絞るのは、電流分散計算時にarea_keyを指定することによ
り行います。
■VBMEGの3層モデルのデフォルト伝導率 % Conductivity from innermost to outermost basis_parm.sigma = [ 1.0 0.0125 1.0 ]; % Relative radius of sphere from innermost to outermost basis_parm.radius = [ 0.87 0.92 1.0 ]; となっています。 その他ソフトウェアのデフォルト伝導率 ■Curryのデフォルト Wolters et al,. Neuroimage 30(3) pp.813-826 SKIN = 0.33 SKULL = 0.0042 CSF = 1.0 CONDUCTOR_R1 = 100 CONDUCTOR_R2 = 93 CONDUCTOR_R3 = 85 ■Greenblatt, R. Tissue | Lowest Highest Baseline -------------+------------------------ White matter | 0.08 1.18 0.2 Gray matter | 0.16 0.48 0.33 CSF | 1.0 1.79 1.79 Skull | 0.004 0.07 0.0132 Fat | 0.02 0.07 0.045 Muscle | 0.043 0.67 0.35 Eye | 0.5 0.5 0.5 Skin | 0.35 0.35 0.35 The conductivities are in units of Seimens/m == 1 / ( Ohm m ).
* Confidence parameter 活動強度情報から信頼度パラメータ ・通常の設定 Ta0_act = Ta0 = 10 ・fMRIとMEGの実験条件がほぼ同じで fMRIパターンと電流分布が近いと考えられる場合 Ta0_act = Ta0 = 100 * Magnification parameter 活動電流最大強度/背景活動強度 ・通常の設定 a0_act = 100 (a0=1)
Q1. .act.matのところ -> 何もいれなくてよいか?
皮質モデルファイル(.brain.mat)と同じディレクトリに、.act.matという拡張子のファイルがあるはずなので、それを指定して下さい。
Q2. Active IDは?
fMRI情報が無い場合は、Uniformにする
Q3. Variance magnification parameter -> 100, Confidence parameter -> 100で良いか?
それでよい。Confidence parameterを非常に大きくすれば、最小二乗ノルム推定とほぼ等価になります。
Q4. Dipole reduction ratio -> 1.0のままでいいですか?(これは何の指定ですか)
とりあえず0.2程度として下さい。皮質モデル(.brain.mat)の頂点数がほぼ20000-30000のオーダーなので、頂点数が4000-6000程度に間引かれて推定されます。
より正確には、推定電流をJ=WZと仮定して、ZをJの代わりに推定します。 ここで J: I x T行列 Z: M x T行列 W: I x M行列(ガウス平滑化行列: 定数) I: 元の皮質モデルの頂点数 M: IとDipole reductio ratioによって決まる頂点数 T: 時間窓のサイズです。Iが20000-30000、Mが4000-6000程度になります。
Q5. Advanced Parameters -> reduce global = 0.2, patch_norm on にしますか?(以前推奨されました)
reduce_globalは、Dipole reduction ratioと同じ値にして下さい。 また、拡張ダイポールを使うことが無いなら、patch_norm=onとして下さい。
VBMEGでは脳電流の空間的な連続性を考慮するために2種類の脳電流を使っています。 「Reduce ratio for dipole」を0.1に設定した場合、削減された頂点に、Z-電流(Zact)を推定します。 実際の脳電流は、Zactに空間平滑化フィルタを掛けたものをJ-電流(Jact)として推定します。 Zact電流を脳表上に表示しようとすると電流がまばらにしか表示されないので、見栄えが悪く、綺麗に表示するためには、特別の工夫が必要です。 job_current.mはZactを計算しますが、得られたCURRENT-MATファイルをload_current.mを使ってロードすると、Jactが得られます。 一般に、電流を脳表上に表示する時はJactの方が見やすいです。
Jact, Zactとも、皮質外向き方向を正として計算しています。 しかし、生理学的には、皮質内向き方向を正にするのが標準的との指摘があり、 図でプロットする時には、正負を逆にして、皮質内向き方向が正としています。
推定されたダイポールの物理的なレンジについて論文でどんな値になっているのかを調べました。
文献 | 実験 | 強度 | 推定法 |
1 Hamalainen et.al (1993) | 一般 | 10nAm | |
2 UUTELA et.al (1999) NI | 正中神経刺激 | 0 - 4nAm | L1ノルム |
Naming課題 | 0 - 2nAm | L1ノルム | |
3 Schmidt et.al (1999) HBM | 半視野視覚刺激 | 0 - 8nAm ? | Bayesian Dipole法? |
4 HUANG et.al (2006) NI | 正中神経刺激 | 0 - 5nAm | Vector-based L1ノルム |
5 Yao et.al (2005) NI | EEG, 右手首電気刺激 | 0 - 0.4nAm | L1 |
0 - 0.2nAm | L2 | ||
0 - 1nAm | dipole |
* NI = NeuroImage, HBM = Human Brain Mapping * 値は基本的には図のカラーバーの範囲をおおまかに見たものです。 * 電流源推定関係の論文をランダムに選んだ結果ものから、単位付きで推定しているものを抜粋
1についての補足説明します。この論文はMEGの原理から解析までを解説したReview論文で、10nAmの値はその原理の部分に書いてあった値です。根拠は、MEGで50-500fTの観測値を得るのに十分な値として10nAm くらいの値になるそうです。これを1ニューロンあたりの電流値や、単位面積あたりのニューロン数などを使って概算すると、現実的な電流密度の推定値としては、100-250 nA/mm2 が得られるそうです(この文献が引用する別文献による)。 もし、1mmの厚さの皮質を考えるとすると、10nAm のダイポールが推定されるためには、 40mm2 の面積中のニューロンが同時に発火するという計算になります。
今現在のVBMEGの電流密度の単位とあわせるために、 100-250 nA/ mm2 に 1mm の長さをかけますと(この計算があっているのかわかりませんが)、100 nA/mm2 * 10(-3) m = 100 pAm/ mm2 となり、下で報告されている推定値が妥当であることがわかります。 5のEEG論文の結果から考えれば、EEGの推定電流強度は、MEGの推定結果の1/10から1/100倍のオーダーに収まっていれば許容範囲といえるのではないでしょうか。