低電力無線通信用モジュールCC1101ドライバ作成

トゥイーです。

initialize の getline でファイルに存在するテキスト行を最後まで読み取っていくという流れはあっています。

これを書くのに C++ の２つの定石（慣習）を使っています。使っている定石は以下の２つです。

１．スマートポインタを使う。
２．PImpl イディオムを使う。

まず、boost::shared_ptr を使った XxxPtr というやつですが、これは new で割り当てたメモリを自動で delete してくれるものです。
自動削除してくれるので「スマート」なポインタと呼ばれています。
メモリリークを防ぐために良く使う基本的な技です。
表面上はポインタと同じ動きをするので、内部の詳細な途中経過は読み飛ばして省いてかまいません。

ptr->method();

と書いてあったら、途中に処理を色々とはさみますが、最終的に method メソッドが呼び出されるので、
呼び出される先のメソッドにブレークポイントを置いて読んで見てください。

次に PImpl イディオムですが、内部的な実装（cpp）と表面上のクラス定義（hpp）を分離するためのものです。
C++ はプログラムが大きくなって複雑になると cpp と hpp との依存関係の嵐でコンパイルが困難になります。
それを避けるための定石です。

P クラスというのがあったら対となる Pimpl クラスを cpp 内でのみ実装するという方法を取ります。
流れとしては

IntelHexFile のコンストラクタで IntelHexFileImpl のインスタンスを new していますね？
すると IntelHexFileImpl のコンストラクタが呼ばれ initialize が呼び出されます。

整理すると

IntelHexFile の new => IntelHexFileImpl の new => initialize

の流れです。

ファイル名（std::string）を指定する場合は、ストリームを指定する場合の両方を考慮して
コンストラクタは２つにし、共通処理として initialize メソッドを定義しています。

ちょっと複雑な説明ですが、わかりましたでしょうか？

知っているとよくやる書き方なのですが、知らないと確かにちょっと難しいです。