[JM:00098] Re: [POST:RO] GNU_findutils find.1

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2011年 1月 10日 (月) 17:29:54 JST


長南です。

元木さんのメールより [JM:00097]
> 
> > .\"O .P
> > .\"O The POSIX standard specifies parentheses `(', `)', negation `!' and the
> > .\"O `and' and `or' operators (
> > .\"O .BR \-a , 
> > .\"O .BR \-o ).   
> > .P
> > POSIX 標準は、カッコ `(', `)'、否定 `!'、それに and と or 演算子 (
> > .BR \-a ,
> > .BR \-o )
> > を規定している。
> 
> .RB ( \-a ,
> 
> と記載した方が整形後にきれいに見えます。

これは、困っているのです。前に教えていただいたので、「.RB ( \-a ,」
としました。そうしたら、コンマだけがボールドになってしまったのです。
「.RBR ( \-a ,」という書き方は無効のようです。「(\fB\-a\fR,」なら、
期待どおりの表示になるのですが、そこまでスタイルを変えることも
ないだろうと思って、原文のままにしておきました。
「(\fB\-a\fR, \fB\-o\fR)」にしてしまいましょうか。

> > .IP LC_CTYPE
> > この環境変数は、正規表現で使用される文字クラスの扱いに影響するだけでなく、
> > システムの
> > .BR fnmatch (3)
> > ライブラリ関数がこの変数に対応している場合は、判別式
> > .B \-name
> > の使用にともなう文字クラスの扱いにも影響を及ぼす。また、この変数は、
> 
> 「〜だけでなく」の部分が LC_CTYPE のメインの機能なので、
> 「A だけでなく、B である」よりも、「A である。また、B である」
> のようにした方が分かりやすいかもしれません。

「また」を三つ続けるのがいやで、「だけでなく」を使ったのですが、
それだけの理由なら、最初の「また」を省略してしまえばよいことに
気づきました。こんな具合です。

   LC_CTYPE
     この環境変数は、正規表現で使用される文字クラスの扱いに
     影響する。システムの fnmatch(3) ライブラリ関数がこの変数に
     対応している場合は 、判別式 -name の使用にともなう文字クラスの
     扱いにも影響を及ぼす。また、この変数は、アクション -ok が出す
     プロンプトに対して ユーザが応答する際に、諾否の判断に使用される
     正規表現の文字クラスの解釈にも関係する。さらにまた、環境変数
     LC_CTYPE は、ファイル名が表示されるとき、どの文字を表示不可能
     (unprintable) と見なすかにもかかわることになる。「変わり者の
     ファイル名」セクションを参照してほしい。

> > 以下のようなプロジェクトのディレクトリとそれに関連する
> > SCM (訳注: ソースコード管理システム) の管理用ディレクトリがある場合に、
> > プロジェクトのルートを効率的に検索する。
> 
> SCM は source code management なので、
> 「システム」は不要かもしれません。

あった方が、「ああ、いわゆるバージョン管理システムのことだな」
とわかりやすいかと思ったので。

> 「訳注」までは書かず「SCM (ソースコード管理システム)」でも
> いいかなと感じました。

ええ、「訳注」は取りましょう。

> > .\"O .SH "HISTORY"
> 
> [...]
> 
> > .TS
> > l l l .
> > Feature	Added in	Also occurs in 
> 
> ここも訳しておいた方が分かりやすいかなと思います。

日本語にすると、表があまりきれいに見えないないということが
ありまして ……。

    機能                   採用     この機能を持つ他の find
    -newerXY               4.3.3    BSD
    -D                     4.3.1
    -O                     4.3.1

それと、どう訳すかです。上のように、「機能、採用 (追加)、
この機能を持つ他の find」というのを考えましたが、いまいちな
気がします。とくに、POSIX は規格にすぎないということもあって、
「Also occurs in」が難しい。何かよい案はないでしょうか。

> > .\"O .SH "BUGS"
> > .\"O .P
> > .\"O There are security problems inherent in the behaviour that the POSIX
> > .\"O standard specifies for
> > .\"O .BR find ,
> > .\"O which therefore cannot be fixed.  For example, the 
> > .\"O .B \-exec
> > .\"O action is
> > .\"O inherently insecure, and 
> > .\"O .B \-execdir
> > .\"O should be used instead.  
> > .\"O Please see \fBFinding Files\fP for more information. 
> > .SH "バグ"
> > .P
> > POSIX 標準が
> > .B find
> > について規定している動作にはセキュリティ上の問題があるが、
> > それはその動作に本来伴っているものなので、修正することができない。
> 
> セキュリティ上の問題が「本来伴う」という言い方が少しピンと来ませんでした。
> 「その動作自体が持つ問題」とか「その動作自体に内在する問題」くらいでしょうか。

たしかに、「その動作に本来伴う」はピンボケかもしれません。
でも、わたしとしては、「内在する」よりも、「伴う、付随する」と
言いたいのです。そこで、元木さんの試訳から「自体」を頂戴して、
こんなのはどうでしょう。

  POSIX 標準が find について規定している動作にはセキュリティ上の
  問題があるが、それはその動作自体に付随するものなので、修正する
  ことができない。

「切り離せない」とか「表裏の関係にある」とかも考えましたけれど。

自分の訳にまだ未練があるだけかもしれません。反論を期待します。

ついでに、ちょっと無駄話。
年末に久しぶりに神田に行きました。三省堂に O'REILLY の
「UNIX パワーツール」があったので、find の項を見たところ、
本マニュアルで predicate と言っているものを、「演算子」と
訳していました。こうなると、原書が見たい。三省堂、書泉、
日本橋と丸の内の丸善、どこに行っても、原書がありません。
コンピュータ関係の洋書の棚は、どこもひどいものでした。
みんな、amazon で買うようになってしまったからでしょうか。
結局、Web で原書の全文を見つけましたが、そこでは operator に
なっていました。元木さんは、このへんのことを憶えていらっしゃった
のでしょうか。

ちなみに、「新 The UNIX SUPER TEXT」では、predicate はたしか
「検索条件」でした。わたしの記憶では、「UNIX パワーツール」も
「新 The UNIX SUPER TEXT」も、オプション、テスト、アクションを
区別していなかったと思います。

「新 The UNIX SUPER TEXT」を見て思ったのですが、tests は
「判別式」より、「検索式」「条件式」「検査式」などの方が、
やはりよいのではないでしょうか。今までの訳を変更して、
読者を混乱させない方がよいとも考えますけれど。

-- 
長南洋一




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