PowerEdgeにおける電源のON/OFF

 PowerEdge製品の電源をON/OFFするには、主に以下の4つの方法があります。

方法事前作業UIONOFF
電源ボタンなし
BMCBIOS設定などIPMIコマンド
DRAC(オプション)なしWeb
OMSAインストールなどWeb×

 一般のPCと同様に直接電源ボタンを押す方法に加え、リモートからの制御方法として3つの方法があります。DRACを利用すれば、とくに設定作業の必要はなくリモートから制御できます。

フロントの電源ボタンは、OSのシャットダウンからOK

powerbutton.jpg  ACPIに対応したハードウェアおよびOSであれば、電源ボタンを押すことで、OSをシャットダウンしてから電源を切ることができます。Windowsはもちろん、LinuxもACPIに対応したOSのため、PowerEdgeとLinuxの組み合わせでも、この機構が機能します。フリーのLinuxディストリビューションでも、ほとんどの場合問題ありません。

リモートからBMCへ電源制御コマンドを発行

 PowerEdgeにはBMC (Baseboard Management Controller)が搭載されており、IPMIコマンドの発行でリモートから電源を制御できます。

 ただし、利用にあたっては、多少の設定作業が必要です。出荷時はこの機能が有効化されていないため(知らずに制御できてしまう状態はまずい)、BIOS側でいくつかの設定が必要になります。また、制御するクライアント側には、IPMIのクライアント(コマンド)を導入する必要があります。DVDの「BMC Management Utility」(バージョン5.3の場合はSystems Console and Agent」のディスク)にWindows用とLinux用のクライアントが用意されています。また、ほかのオープンソースのIPMIツールなども利用可能です。

例:電源を投入する(添付のWindows版コマンドを使う場合、ユーザーとパスワードはBIOS側であらかじめ設定する)

C:\Program Files\Dell\SysMgt\bmc>ipmish.exe
 -ip <設定した制御用IPアドレス> -u <ユーザー> -p <パスワード> power on

例:電源を切る

C:\Program Files\Dell\SysMgt\bmc>ipmish.exe
 -ip <設定した制御用IPアドレス> -u <ユーザー> -p <パスワード> power off

DRACのWebインターフェイスからON/OFF

 DRACはサーバー本体から独立しているため、そのWebインターフェイスを使って電源のON/OFFもできます。ちなみに、DRACのデフォルトIPアドレスは「192.168.0.120」、ユーザーは「root」、パスワードは「calvin」となっています。


OMSAのWebインターフェイスからOFF

 OMSAをOS上にインストールし、Webインターフェイスを提供するデーモンが起動していれば、そのサーバーの1311番ポート(デフォルト)にWebブラウザで接続することによってシャットダウンが可能です。ただしOS上のソフトウェアとして実行されているため、電源の投入はできません。ログイン時のアカウントはOSで設定したものになります。